「こくがあるのにあっさりしている」「滋養に富み、健脳食」
などと言われる合鴨肉。
おいしくいただくには、取り扱い方に多少気をつけたい
点があります。ここさえ気をつければ、合鴨は自由自在。
【油をひかない】
合鴨肉は、牛や豚、ニワトリなどと比べて、肉にも皮にも
不飽和脂肪酸と呼ばれる良質の脂がたくさん含まれています。
そのため、炒める場合に油をひく必要はありません。
これは、一番に覚えておいてほしいポイントです。
【煮すぎない・焼きすぎない】
どんな肉も火を通しすぎると硬くなりますが、
合鴨肉の場合は特にこの傾向があります。
代表的な料理のひとつ、鴨鍋にしても、
鍋に肉を入れたまグツグツ煮るのはいただけません。
焼くにしろ煮るにしろ、火が通ったら即食べる。
これがおいしさのコツです。
【臭いはこうして消す】
もうひとつ、よく言われるのは鴨肉独特の臭いです。
もっとも臭いというのは、人によって感じ方にかなりの
個人差があります。
一般的に鴨肉≠ニ総称されるものの中身は、
野生のカモから家畜化したアヒルまでさまざまですが、
野生のカモに近いほど臭いが強いと言われています。
マガモとアヒルをかけ合わせた合鴨肉にしても、
かけあわせ方によってマガモに近いものからアヒルに
近いものまであります。
当然マガモに近いほど臭いが強いことになりますが、
実際には餌の与え方や育て方によっても違いが出てくるので、
一概には言い切れません。
それよりむしろ、「臭いがある方が、鴨らしくておいしい」
という人も少なからずいることを知っていてほしいものです。
【臭いを消したり、和らげる調理法】
@空入りで臭いを飛ばす。
A湯引きで臭いを和らげる。
B香辛料やハーブを組み合わせて、合鴨の香りを楽しむ。
Cスープや煮物を作るときは、臭いがこもるのでふたは禁物。
Dステーキやたたきを作るときは、鉄製やステンレス製の鍋など
表面温度が上がる料理器がおすすめ。テフロンは避ける。
【脂も利用する】
豚のラード、牛脂のヘッドと同様に、合鴨の脂もうまみと
風味があります。しかも、この部分にこそ健康にいい
不飽和脂肪酸と呼ばれる上質の脂がたっぷり含まれて
いるのですから、これを利用しない手はありません。
秘伝の技を使いこなして、
さあ、あなたも合鴨料理の達人へ!
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